熊本市様「データ活用基盤」:国内の公共団体において、“Snowflake” を初の本格採用、オープンデータ等を活用したデータドリブンな市政運営を推進


熊本市様は、2025年度に庁内外のデータを横断的に活用可能とする「熊本市データ活用基盤」を構築しました。


 本基盤は、世界的に利用が拡大するクラウドデータプラットフォーム「Snowflake AIデータクラウド(以下、Snowflake)」を国内の公共団体として初めて本格導入した取り組みであり、庁内外の多様なデータを横断的かつ効率的に活用可能とする先進的な環境を実現しました。
 NTTデータ九州は、本基盤の企画、構築、データ整形・蓄積、運用保守まで一貫した支援を行い、データドリブンな市政運営を推進する熊本市様のパートナーとして継続的に取り組んでまいります。

■背景

Snowflake 導入事例

 近年、自治体を取り巻く環境は、人口減少や少子高齢化、社会インフラの維持、災害対応など、複雑化・高度化しています。こうした課題に対応するためには、経験や慣例に依存するのではなく、データに基づいた客観的な判断、いわゆるEBPM(証拠に基づく政策立案)の推進が不可欠となっています。

 一方で、庁内外には多様な業務データが分散して存在しており、横断的な分析や迅速な意思決定を行うための共通基盤が課題となっていました。

■熊本市データ活用基盤の概要

 今回構築したデータ活用基盤では、Snowflakeを中核としたクラウド型データ基盤を採用しています。Snowflakeは、ストレージとコンピューティングを分離したアーキテクチャを特長としており、分析ニーズに応じて処理性能を柔軟に拡張できる点が評価されています。
 これまで主に民間企業を中心に導入が進んできたSnowflakeを、厳格なセキュリティやガバナンスが求められる公共団体において日本で初めて本格採用し、安定性と拡張性を両立したデータ活用環境を実現しました。

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(熊本市データ活用基盤の概要図)

■熊本市データ活用基盤の特徴

  • 全国の公共団体で初めてSnowflakeを採用
     高速処理、柔軟なスケール、強固なセキュリティを備え、多様なデータ活用に対応でき、データ分析のスピードが大幅に向上します。
  • 市の職員全員が利用可能
     熊本市に勤務する職員全員がSnowflakeへログインできる環境となっており、特別な技術知識がなくても、職員が自席で最新データにアクセスできます。
  • ノーコードツールによる効率的なデータ整形
     ASTERIA Warpを活用し、データ収集・加工の自動化を実現。担当者の作業負担を大幅に削減します。
  • 高い拡張性・安全性を持つクラウド構成
     AWSを基盤とし、ネットワーク・セキュリティ・監視体制を強化。将来的な拡張にも柔軟に対応できます。
  • 組織横断でのデータ利活用を促進
     庁内外の多様なデータを集約し、部署横断の分析を可能にします。

■業務改善に向けた取り組み

 庁内外からの多様なデータ収集・分析といった業務負担の軽減を実現します。
 BIツールとの連携により、自動で集計やグラフ化といった作業を行うことで、これまで手作業で行ってきた資料作成などの負担を大幅に軽減します。

■オープンデータの取り込みと高度な利活用

 本基盤では、庁内データに加え、e-Stat(政府統計ポータルサイト)等が公開する各種オープンデータを取り込んでいます。Snowflakeの高いデータ統合性能により、形式や粒度の異なるデータを一元管理し、外部データと行政データを組み合わせた分析を可能にしました。
 これにより、人口動態や社会経済指標と施策内容を関連付けた分析など、より説得力のある政策検討や施策効果の検証を支援します。

■今後について

 本取り組みは、Snowflakeを活用した公共団体におけるデータ基盤の先駆けとなる事例です。熊本市様では、本データ活用基盤を起点として、データに基づく市政運営のさらなる高度化を推進されます。
 今後は、Snowflakeが提供する対話型AI機能であるSnowflake Intelligenceの活用も視野に入れ、職員が自然言語でデータにアクセスし、分析や洞察を得られる環境の実現に向けた検討を進めていく予定です。これにより、専門的な分析スキルを持たない職員においても、データを活用した施策検討や意思決定を行える環境を目指します。

■NTTデータ九州が果たした役割と価値提供

  NTTデータ九州は以下の領域を一貫して担当しました。

  • データ活用基盤の構想策定・クラウド・アーキテクチャ設計
  • Snowflake・ASTERIA・AWS を組み合わせた基盤設計
  • 庁内外と連携して、データを収集・整形・蓄積
  • 運用設計・高度なセキュリティ対策
  • 本番運用の開始とさらなるデータ拡充
  • 継続的な運用保守

  本取り組みで得られた知見を活かし、当社は他自治体においても再現性の高いデータ活用基盤モデルをクラウドにて提供し、EBPM推進および行政DXの加速に貢献してまいります。

■お問い合わせ

公共システム事業部 公共ビジネス統括部 呉、橋元

Mail:kmdata@hml.nttdata-kyushu.co.jp